フライとフリットの違いは?衣で変わる揚げものの豆知識

この記事を書いた人:光栄水産(兵庫県赤穂市・坂越湾で牡蠣を育て、加工まで行う生産者)

レストランのメニューで「フリット」という名前を見かけて、「フライとはどう違うの?」と思ったことはありませんか。どちらも揚げものですが、実は衣のつけ方がまったく違います。

ひとことでいうと、フライはパン粉の衣でサクッと、フリットは液状の衣でふんわり。天ぷらは、そのあいだにあるような、薄くて軽い衣です。衣の違いを知っておくと、同じ食材でも気分に合わせて揚げものを作り分けられます。

この記事では、フライ・フリット・天ぷらの衣の違いと、牡蠣で作るならどれが合うか、揚げ油の温度の目安まで紹介します。

  • フライ・フリット・天ぷらの違い早見表
  • フライとは
  • フリットとは
  • 天ぷらとは
  • 牡蠣で作るなら、どれが合う?
  • 揚げ油の温度の目安と、牡蠣を揚げるときの注意
  • 牡蠣のフリットの作り方
  • よくある質問

フライ・フリット・天ぷらの違い早見表

フライフリット天ぷら
衣小麦粉→溶き卵→パン粉の3段階小麦粉を卵白・水・炭酸水などで溶いた液状の衣小麦粉を冷水(卵を加えることも)で溶いた薄い衣
食感サクサク・ザクザクふんわり・軽いさっくり・薄い
味つけソース・タルタルソース塩・レモン天つゆ・塩
ルーツ西洋料理の揚げ方が日本で広まったイタリア語で「揚げたもの」日本料理

どれが正解というものではなく、衣の違いが食感と味わいの違いになります。順番に見ていきましょう。

フライとは

フライは、材料に小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつけて揚げる料理です。とんかつやエビフライ、カキフライが代表的。パン粉の衣が油を吸って香ばしく色づき、ザクッとした歯ざわりになります。

3段階で衣をつけるので手間はかかりますが、衣が厚く、中の食材を包みこむように揚がるのが特徴です。ソースやタルタルソースともよく合います。王道のカキフライの作り方は、牡蠣の旨味を引き出す!王道カキフライレシピで紹介しています。

フリットとは

フリットは、イタリア語で「揚げたもの」という意味の言葉です。日本では、小麦粉を卵白や水、炭酸水などで溶いた液状の衣をつけて揚げた料理を指すことが多く、ふんわりと軽い衣が特徴です。泡立てた卵白(メレンゲ)を混ぜたり、炭酸水で溶いたりすると、衣に空気が入ってよりふっくら仕上がります。

味つけはシンプルに、塩とレモンで食べるのが定番。素材の味を楽しみたいときに向いています。

天ぷらとは

天ぷらは、小麦粉を冷水で溶いた薄い衣をつけて揚げる日本料理です。卵を加える場合もあります。衣を混ぜすぎず、冷たいまま使うことで、粘りが出にくく、さっくりと軽く揚がります。

フライよりも衣が薄いので、素材の色や香りが生きるのが魅力。牡蠣の天ぷらについては、実はフライより軽い、牡蠣の天ぷらもあわせてどうぞ。

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牡蠣で作るなら、どれが合う?

牡蠣はどの揚げ方でもおいしく食べられますが、仕上がりはかなり違います。気分や合わせる料理で選んでみてください。

揚げ方こんなときに合わせたい味
フライごはんのおかずに。食べごたえがほしいときタルタルソース・ウスターソース
フリットおつまみや前菜に。軽く食べたいとき塩・レモン・粗びき黒こしょう
天ぷら和の献立に。牡蠣の香りを楽しみたいとき天つゆ・抹茶塩・すだち

秋は、すだちがおいしい季節。天ぷらやフリットに、塩とすだちを添えるのもおすすめです。

揚げ油の温度の目安と、牡蠣を揚げるときの注意

揚げものの油の温度は、170〜180℃が一般的な目安です。温度計がない場合は、衣を少し落としてみて、途中まで沈んですぐに浮き上がってくるくらいが中温(170℃前後)の目安とされています。

牡蠣を揚げるときは、次の点に気をつけてください。

  • 水気をしっかりふく:牡蠣は水分が多く、油はねしやすい食材です。解凍したらキッチンペーパーで水気をよくふき取る
  • 粉を全体に薄くまぶす:打ち粉をすると衣がはがれにくく、油はねもおさえられる
  • 一度にたくさん入れない:油の温度が下がり、衣がべたつく原因に
  • 中心までしっかり加熱する:牡蠣の中心部が85〜90℃で90秒以上が目安(厚生労働省)。大きな粒は揚げ時間を長めに

粉のまぶし方ひとつで、牡蠣の仕上がりは変わります。片栗粉を使ったコツは片栗粉で変わる、牡蠣のおいしさで紹介しています。

牡蠣のフリットの作り方(2人分)

フライや天ぷらに比べると、家庭で作る機会が少ないフリット。炭酸水を使えば、ふんわり軽い衣が手軽に作れます。

材料

  • 冷凍むき牡蠣 200g
  • 小麦粉 適量(打ち粉用)
  • A 小麦粉 50g
  • A 片栗粉 大さじ1
  • A 塩 ひとつまみ
  • 炭酸水(よく冷やしたもの) 80ml
  • 揚げ油 適量
  • 塩・レモン 適量

作り方

  1. 冷凍むき牡蠣は商品の表示に従って解凍し、キッチンペーパーで水気をしっかりふく
  2. 牡蠣に打ち粉を薄くまぶす
  3. ボウルにAを入れ、冷たい炭酸水を加えてさっくり混ぜる。少しダマが残るくらいでよい
  4. 揚げ油を170〜180℃に熱し、牡蠣に衣をつけて入れる
  5. ときどき返しながら、衣がうすく色づき、牡蠣の中心部が85〜90℃で90秒以上になるまで揚げる
  6. 油をきって器に盛り、塩とレモンを添える

衣は使う直前に作ると、炭酸の泡が残ってふんわり揚がります。

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よくある質問

Q. フリットとフリッターは同じですか?

A. どちらも液状の衣をつけた揚げものを指して使われることが多く、ほぼ同じ意味で使われています。お店によって呼び方が違う程度と考えてよいでしょう。

Q. 牡蠣を凍ったまま揚げてもいいですか?

A. 凍ったまま揚げると、溶けた水分で油が激しくはねたり、中まで火が通りにくかったりします。商品の表示に従って解凍し、水気をふいてから揚げてください。

Q. 揚げたあと、時間がたって衣がしんなりしたら?

A. オーブントースターで軽く温め直すと、衣の食感が戻りやすくなります。温め直すときも、中まで温まっているか確かめてください。

まとめ

  • フライは小麦粉・溶き卵・パン粉の衣でサクサク、フリットは液状の衣でふんわり、天ぷらは冷水で溶いた薄い衣
  • 牡蠣なら、おかずにはフライ、おつまみにはフリット、和の献立には天ぷら
  • 揚げ油は170〜180℃が目安。牡蠣は水気をふき、打ち粉をしてから
  • 牡蠣は中心部85〜90℃で90秒以上を目安に、しっかり加熱する

衣を変えるだけで、同じ牡蠣でも違う料理になります。今日はどの揚げ方にするか、選ぶところから楽しんでみてください。

出典:厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」(加熱の目安)。料理名の由来・衣の違いは一般的な説明で、地域やお店によって呼び方が異なる場合があります。分量・揚げ時間は家庭での調理の目安です。解凍の方法・保存方法・期限は、冷凍むき牡蠣の商品表示に従ってください。
※画像はイメージです