防災の日にローリングストックを見直す|缶詰を「食べながら備える」コツ

この記事を書いた人:光栄水産(兵庫県赤穂市・坂越湾で牡蠣を育て、加工まで行う生産者)

今日9月1日は「防災の日」。関東大震災が起きた日にちなんで定められた日で、家庭の備えを見直すきっかけにしている方も多いのではないでしょうか。

「備蓄を始めたいけれど、何をどれだけ買えばいいか分からない」「買い置きしたまま期限が切れてしまった」──そんな悩みに役立つのがローリングストックという考え方です。

結論からいうと、ローリングストックはふだん食べている食品を少し多めに買い置きし、食べたら食べた分を買い足す備え方です。中でも缶詰は、常温で置けて開けてすぐ食べられるものが多く、「食べながら備える」のに向いた食品です。この記事では、公的な情報をもとにした備蓄の考え方と、缶詰を日常で回すコツを紹介します。

  • 家庭の備蓄はどれくらい必要?
  • ローリングストックとは?
  • 缶詰を「食べながら備える」3つのコツ
  • いつもの食事で缶詰を使うアイデア
  • 停電したときの冷凍庫の扱い
  • よくある質問

家庭の備蓄はどれくらい必要?

農林水産省の「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」では、災害に備えて、最低3日分〜1週間分×家族の人数分の食品を家庭で備蓄しておくことがすすめられています。飲料水は、1人1日3リットルが目安とされています。

「1週間分」と聞くと多く感じますが、特別な非常食だけでそろえる必要はありません。ふだんから家にある食品を少し多めに持っておき、それを日常の中で食べながら入れ替えていけば、無理なく備えることができます。それが、次に紹介するローリングストックです。

備蓄の具体的な品目や量の目安、家族に乳幼児や高齢の方、食物アレルギーのある方がいる場合の備え方は、農林水産省や内閣府(防災情報のページ)などの公的な情報で確認してください。

ローリングストックとは?

ローリングストックは、「ローリング(回す)」と「ストック(備える)」を組み合わせた言葉です。

  1. ふだん食べている食品を、少し多めに買っておく
  2. 期限の近いものから、ふだんの食事で食べる
  3. 食べた分を買い足す

この3つをくり返すことで、家の中に一定量の食品がいつもある状態をつくります。備蓄品を「しまいこむ」のではなく「使いながら回す」ので、期限切れを防げるうえに、災害のときも食べ慣れた味の食事がとれるのがよいところです。

缶詰を「食べながら備える」3つのコツ

コツ1:「家族が好きな味」を選ぶ

ローリングストックの基本は、日常で食べること。家族が好きな味、おかずやおつまみとしてふだんから使える缶詰を選ぶと、自然に回っていきます。主食になるごはんやめん類と、たんぱく質のおかずになる缶詰を組み合わせておくと、食事の形が整えやすくなります。

コツ2:置き場所を決めて「見える化」

缶詰は、キッチンの手の届く場所にまとめて置くのがおすすめです。新しく買ったものを奥に、期限の近いものを手前に並べると、手前から使うだけで自然に回ります。期限は商品によって違うので、買ったときに商品の表示を確認し、見やすいところにメモしておくと便利です。

コツ3:「使う日」を決めておく

「毎月1日は缶詰を使う日」のように、使う日を決めておくと、うっかり期限が過ぎることを防げます。防災の日を、家の缶詰を点検して食べる日にするのもよい習慣です。開けたら買い足す、までを1セットにしましょう。

ローリングストックに

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いつもの食事で缶詰を使うアイデア

魚介の缶詰は、開けるだけで一品になり、汁やオイルも料理に使えます。たとえば光栄水産の牡蠣の缶詰なら、こんな使い方ができます。

缶詰いつもの食事での使い方
牡蠣の醤油煮(缶詰)温かいごはんにのせて、または卵とじ丼に
牡蠣のアヒージョ(缶詰)温めてバゲットを添えて。パスタの具にも
牡蠣のラー油味(缶詰)冷ややっこや中華麺にのせて
牡蠣のコンフィ(缶詰)オイルごとパスタやポテトサラダに

和・洋・中と味が分かれていると、同じ缶詰が続いても飽きにくく、ローリングストックが続けやすくなります。缶詰を使ったレシピは、大人のポテトサラダは牡蠣のコンフィででも紹介しています。

缶を開ける道具が必要かどうかも、ふだん使うときに確かめておくと、いざというときに慌てずにすみます。

好きな味を選んで

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停電したときの冷凍庫の扱い

災害のときは、停電が起こることもあります。冷凍庫の食品について、一般的に気をつけたい点をまとめます。

  • 扉の開け閉めを減らす:開けるたびに冷気が逃げるので、必要なものをまとめて取り出す
  • 溶けたものから計画的に使う:解凍が進んだ食品は、においや見た目を確かめ、加熱が必要なものは中心までしっかり加熱して早めに食べる
  • 判断に迷うものは食べない:溶けて長く置いたものや、状態が分からないものは無理に食べない

冷凍品は便利ですが、停電のときには使える時間が限られます。だからこそ、常温で置ける缶詰を組み合わせて備えておくことに意味があります。冷蔵庫・冷凍庫の扱いは、お使いの機種の取扱説明書やお住まいの自治体の案内もあわせて確認してください。

よくある質問

Q. 缶詰の賞味期限はどのくらいですか?

A. 商品によって違います。必ず缶や箱に書かれている表示を確認してください。ローリングストックでは、期限の近いものから順に食べるのが基本です。

Q. 開けた缶詰が残ったら?

A. 缶のまま置かず、ふたつきの容器に移して冷蔵し、早めに食べきってください。保存方法は商品の表示に従ってください。

Q. 何から始めればいいですか?

A. まずは家にある食品を一度並べて、何がどれだけあるかを確認するところから。足りないものを、ふだんの買い物で少しずつ買い足していけば十分です。

まとめ

  • 家庭の備蓄は、最低3日分〜1週間分×人数分が目安(農林水産省)
  • ローリングストックは、ふだんの食品を少し多めに買い、食べたら買い足す備え方
  • 缶詰は、好きな味を選び、置き場所と使う日を決めると回しやすい
  • 停電に備えて、冷凍品だけでなく常温で置ける食品も組み合わせる

防災の日をきっかけに、家の缶詰を点検して、「食べながら備える」習慣を始めてみてください。

出典:農林水産省「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」、内閣府「防災情報のページ」。停電時の扱いは一般的な注意です。保存方法・賞味期限は各商品の表示に従ってください。
※画像はイメージです