この記事を書いた人:光栄水産(兵庫県赤穂市・坂越湾で牡蠣を育て、加工まで行う生産者)
兵庫県赤穂市と聞いて、何を思い浮かべますか。忠臣蔵のまち、と答える方もいれば、「赤穂の塩」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
光栄水産が牡蠣を育てている坂越(さこし)湾は、その赤穂市にある瀬戸内海の湾です。塩のまちの海で育った牡蠣を、塩で味わう──今回は、そんな少し旅気分の食卓の話をお届けします。
結論からいうと、牡蠣の旨みを楽しむなら、味つけは「塩だけ」がいちばんシンプルでわかりやすい食べ方です。この記事では、赤穂と塩づくりのつながり、坂越湾の環境、そして家庭でできる「塩で味わう牡蠣」の食べ方を紹介します。
- 赤穂は「塩のまち」
- 塩づくりの歴史を知るなら
- 牡蠣が育つ坂越湾の環境
- 塩で味わう牡蠣の食べ方3つ
- 塩の選び方と、ふり方のコツ
- よくある質問
赤穂は「塩のまち」
赤穂市は、瀬戸内海に面したまちです。赤穂の観光情報では、赤穂は塩づくりの先進地で、江戸時代には製塩の技術と塩の質のよさで全国に名を知られたと紹介されています。今でも「赤穂の塩」の名前は、スーパーの調味料売り場などで目にする機会があります。
海に囲まれた日本では、昔から各地で海水から塩がつくられてきました。その中でも赤穂は、塩づくりとともに歩んできたまちとして、多くの人に親しまれています。
塩づくりの歴史を知るなら
赤穂の塩づくりの歴史をくわしく知りたい方は、赤穂市や赤穂観光協会の観光情報を見てみてください。
たとえば、赤穂海浜公園の中にある赤穂市立海洋科学館・塩の国は、「海」と「塩」をテーマにした施設です。観光情報によると、昔の塩田が復元されていて、塩づくりの歴史を映像やパネルで紹介しているほか、昔ながらの塩づくりを体験することもできます。開館時間や休館日、体験の内容は変わることがあるので、出かける前に施設や観光協会の最新の案内を確認してください。
秋の行楽シーズン、家族で塩づくりを体験してから、自分で作った塩で料理を味わう──そんな休日の過ごし方も楽しそうです。
牡蠣が育つ坂越湾の環境
坂越湾は、赤穂市の坂越にある瀬戸内海の湾です。周りを山と島に囲まれていて、波がおだやかなのが特徴です。
湾には、宝珠山・茶臼山のふもとを流れる清流千種川(ちくさがわ)と、国の天然記念物に指定された樹林をもつ生島(いきしま)の両方から養分が流れ込みます。生島は潮の流れを調整する役割も果たしているといわれ、坂越湾は天然の良港とされています。
山と川、島に守られたこの海で、光栄水産は牡蠣の養殖から加工までを自社で行っています。山と海のつながりについては、山の日の由来と、山と海のつながり|千種川と坂越湾の牡蠣でもくわしく紹介しています。
塩で味わう牡蠣の食べ方3つ
ここからは、家庭で作れる「塩で味わう牡蠣」の食べ方を紹介します。どれも、冷凍むき牡蠣200g(生食用)で作れます。冷凍むき牡蠣は商品の表示に従って解凍し、水気をよくふいてから使ってください。
1. 牡蠣の塩焼き(フライパン)
- 解凍した牡蠣の水気をふき、片栗粉を薄くまぶす
- フライパンに油を少し熱し、牡蠣を並べて両面に焼き色をつける
- 中心まで火が通ったら器に盛り、塩をひとつまみふる
香ばしく焼けた表面に塩をふると、牡蠣の甘みがぐっと引き立ちます。すだちやかぼすを添えるのもおすすめです。
2. 牡蠣の塩蒸し
- フライパンに牡蠣を並べ、酒大さじ2と塩少々をふる
- ふたをして中火で蒸し、身がふっくらして中心まで火が通ったらできあがり
蒸し汁にも牡蠣の旨みが出ているので、器に盛ったら汁ごと味わってください。
3. 牡蠣の天ぷらを塩で
天ぷらは、天つゆではなく塩でいただくと、衣のサクッとした食感と牡蠣の味がはっきり感じられます。抹茶塩やゆず塩など、塩に香りを足すのも楽しみ方のひとつです。
加熱して食べるときは、どの料理も中心部が85〜90℃で90秒以上を目安に、しっかり火を通してください(厚生労働省)。
加工品に「ひとつまみ」も
要冷蔵のかきのオリーブオイル煮をバゲットにのせ、粒の大きい塩を少しふると、食感のアクセントになります。味つけされた加工品なので、塩は味をみながらほんの少しにしてください。
塩の選び方と、ふり方のコツ
| 塩のタイプ | 合う食べ方 |
|---|---|
| 粒の細かい塩 | 全体に均一になじむので、蒸し料理や下味に |
| 粒の大きい塩・フレーク状の塩 | 食べるときに「カリッ」とした食感が残るので、焼き牡蠣や天ぷらの仕上げに |
| 香りを足した塩 | 抹茶塩・ゆず塩・山椒塩など。天ぷらや塩焼きの味変に |
コツ1:仕上げの塩は「高いところから」
指先でつまんだ塩を少し高い位置からふると、全体にまんべんなく広がります。
コツ2:まずは少なめに
牡蠣は海で育つ貝なので、身にもともと塩けがあります。塩は少なめにふって、味をみてから足すのが失敗しないコツです。
コツ3:柑橘と合わせる
すだち・かぼす・レモンなどの酸味を合わせると、塩を控えめにしても味が締まります。9月はすだちやかぼすが出回る季節なので、ぜひ組み合わせてみてください。
よくある質問
Q. 赤穂の塩はどこで買えますか?
A. 赤穂市内の観光施設や、各地のスーパーなどで見かけることがあります。取り扱いは店舗によって違うため、各店舗やメーカーの案内を確認してください。
Q. 生の牡蠣はいつごろ買えますか?
A. 生鮮のむき牡蠣は例年11月中旬ごろから、殻付きの「坂越の生かき」は例年12月中旬ごろからが目安です。その年の海の状況で前後します。
Q. 塩焼きの牡蠣は冷めてもおいしいですか?
A. 焼きたての香ばしさがいちばんのごちそうなので、できたてを食べるのがおすすめです。
まとめ
- 赤穂は塩づくりで知られるまち。歴史は観光情報や「海洋科学館・塩の国」で知ることができる
- 坂越湾は、千種川と生島から養分が流れ込む、山と島に囲まれたおだやかな海
- 牡蠣は塩焼き・塩蒸し・天ぷらの塩で、素材の味をシンプルに楽しめる
- 塩は少なめにふって、柑橘と合わせると味が締まる
塩のまちの海で育った牡蠣を、ひとつまみの塩で。シンプルな食べ方だからこそ、牡蠣そのものの味が感じられます。
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出典:赤穂観光協会「赤穂観光 FEEL AKO TIME」(赤穂市立海洋科学館『塩の国』)、厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」(加熱の目安)、光栄水産の会社案内。施設の開館時間・体験内容は各施設の最新の案内を確認してください。保存方法・期限は各商品の表示に従ってください。
※画像はイメージです