この記事を書いた人:光栄水産(兵庫県赤穂市・坂越湾で牡蠣を育て、加工まで行う生産者)
10月16日は、国連が定めた「世界食料デー」。国連食糧農業機関(FAO)が設立された日にちなんで、世界の食料の問題を考える日とされています。
大きなテーマのようですが、わたしたちの台所でできることもあります。そのひとつが、家庭の食品ロスを減らすこと。農林水産省・環境省の推計では、日本の食品ロスのおよそ半分は家庭から出ているとされています。
結論からいうと、家庭の食品ロスを減らす近道は、冷凍庫を上手に使うこと。この記事では、食材をむだにしない冷凍の基本「早め・小分け・平ら・日付」と、冷凍庫の整理のしかた、冷凍食品の選び方を紹介します。
- 家庭の食品ロス、どこで生まれる?
- 冷凍の基本は「早め・小分け・平ら・日付」
- 冷凍庫を「見える化」する整理術
- 使う分だけ取り出せる冷凍食品を選ぶ
- よくある質問
家庭の食品ロス、どこで生まれる?
家庭の食品ロスは、大きく分けて3つの場面で生まれるといわれます。
| 場面 | よくある例 | 冷凍でできること |
|---|---|---|
| 使い切れずに捨てる | 期限が切れた、傷んでしまった | 使い切れないと分かった時点で、早めに冷凍する |
| 食べ残し | 作りすぎたおかずが残った | 1食分ずつ小分けにして冷凍し、別の日のお昼に |
| むきすぎ・切りすぎ | 野菜の皮を厚くむく、使える部分まで捨てる | きのこや薬味は、切って冷凍しておけばすぐ使える |
どれも「気づいたときには遅かった」というものが多いのが特徴です。冷凍庫は、その「遅かった」を防いでくれる、家庭の頼もしい味方です。
冷凍の基本は「早め・小分け・平ら・日付」
1. 早めに冷凍する
冷凍は、食材の状態をそのまま保つ方法です。傷みかけたものを冷凍しても、元には戻りません。「今週中に使い切れなさそう」と思ったら、その日のうちに冷凍しましょう。
2. 1回分ずつ小分けにする
まとめて冷凍すると、使うたびに全部を解凍することになり、結局使い切れない原因に。ごはんは1膳分、ひき肉は100gずつなど、1回に使う量で分けておくのがコツです。
3. 平らにして早く凍らせる
保存袋に入れたら空気を抜き、薄く平らにして冷凍します。早く凍るうえ、凍ったあとは立てて収納でき、使う分だけ折って取り出せます。
4. 日付と中身を書く
「これ、いつ冷凍したんだっけ?」をなくすために、袋に冷凍した日と中身を書いておきましょう。家庭で冷凍したものは、1か月ほどを目安に使い切るのがおすすめです。
冷凍庫を「見える化」する整理術
- 立てて並べる:平らに凍らせた袋を、本棚のように立てて並べると一目で分かる
- 手前に「早く使うもの」:日付の古いものを手前に置き、新しく入れたものは奥へ
- 月に一度の「冷凍庫の日」:中身を確かめて、古いものから献立に組みこむ
冷凍庫に入っているものが分かるだけで、「同じものをまた買ってしまう」ことも減らせます。冷凍のお取り寄せを受け取る前の冷凍庫の空け方は、冷凍のお取り寄せ、受け取り日の決め方|お盆前に冷凍庫を空ける手順でも紹介しています。
使う分だけ取り出せる冷凍食品を選ぶ
食品ロスを減らすには、買うときの選び方も大切です。冷凍食品なら、使う分だけ取り出せるもの、期限に余裕があるものを選ぶと、使い切れずに捨てることがぐっと減ります。
たとえば牡蠣は、生のものは日持ちが短く、買った日のうちに使い切りたい食材。冷凍のむき牡蠣なら、思い立った日に必要な分だけ使えます。使いきるまでのコツは使いたいときに、使いたい分だけ。冷凍牡蠣で賢くストックもどうぞ。
常温で置いておける缶詰も、上手に使えば食品ロスを減らす味方です。ふだんの食事で食べながら買い足していく「ローリングストック」なら、期限切れも防げます。
よくある質問
Q. 一度解凍したものを、もう一度冷凍してもいいですか?
A. 再冷凍すると、食感や風味が落ちやすくなります。使う分だけ解凍し、解凍したものは早めに使い切るのがおすすめです。市販の冷凍食品は、商品の表示に従ってください。
Q. 冷凍した食材が、白っぽく乾いてしまいます。
A. 「冷凍焼け」と呼ばれる状態で、食材の表面から水分が抜けて起こります。空気をしっかり抜いて密閉すること、冷凍庫の開け閉めを減らすことで防ぎやすくなります。
Q. 賞味期限と消費期限は、どう違いますか?
A. 賞味期限は「おいしく食べられる期限」、消費期限は「安全に食べられる期限」です。詳しくは賞味期限と消費期限の違い|冷凍の牡蠣・缶詰はどう考える?で紹介しています。
まとめ
- 10月16日は世界食料デー。家庭の食品ロスを見直すきっかけに
- 冷凍の基本は「早め・小分け・平ら・日付」
- 冷凍庫は立てて並べ、古いものを手前に
- 使う分だけ取り出せる冷凍食品や、常温の缶詰を上手に使う
食材を最後までおいしく使い切ることは、作ってくれた人への感謝でもあります。今週末は、わが家の冷凍庫をのぞいてみてはいかがでしょうか。
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出典:国際連合食糧農業機関(FAO)(世界食料デー)、農林水産省・環境省(食品ロス量の推計)。家庭での冷凍保存の期間は一般的な目安です。商品の保存方法・期限は各商品の表示に従ってください。
※画像はイメージです