ぷりっぷりの牡蠣。
ナイフで殻をこじ開ける瞬間って、ちょっとしたドキドキがありませんか?
でも実は――それ、語源からして正しかったんです。
▶ “oyster”の語源は「開けるもの」
英語で牡蠣は「oyster(オイスター)」。
この言葉のルーツをたどると、ラテン語の「ostrea(開けるもの)」、
さらにはギリシャ語の「ostrakon(殻・器)」に行き着きます。
つまり、“oyster”は単なる貝の名前じゃなく、
「中に何かが入っている“器”」=開けることで価値があるものという意味が含まれているんです。
そう考えると、あの一粒にロマンしかない。
▶ 牡蠣は“開けるまでわからない食べ物”だった
冷凍技術も物流も整っている今、牡蠣はいつでも食べられます。
けれど昔は、まさに“運試し”の食材。
-
身が大きいか、小さいか
-
濃厚か、あっさりか
-
あたるか、あたらないか(切実)
殻を開けるその一瞬に、自然のすべてが詰まっていたんです。
だから牡蠣は、「開けるもの」じゃなくて、「開ける“喜び”のあるもの」だったのかもしれません。
▶ 名言にも残る“牡蠣のロマン”
ウィリアム・シェイクスピアの有名な言葉に、こんな一節があります。
“The world is your oyster.”
世界はあなたの牡蠣だ(=世界はあなたの思いのまま)
つまり、自分で殻を開ければ、中にごほうびがあるかもしれないよ、という前向きなメッセージ。
牡蠣って、実はポジティブシンボルでもあるんです。
▶ 今日の一粒に、期待してもいいかもしれない。
夕飯にレンチンした冷凍牡蠣でも、
殻付き牡蠣を開けるときでも。
そこには、“開けるよろこび”がちゃんとある。
語源に、味に、そしてあなたの手元に。
▷ 小さな殻の中に、きっと何かがある。
“牡蠣”って、ただの食べ物じゃない。
「開ける喜び」をくれる、海からのちいさな宝箱。
今日も一粒、開けてみませんか?