牡蠣は1日何個まで?食べ過ぎで起こる危険な症状と豊富な栄養効果を解説


牡蠣は1日何個まで?食べ過ぎで起こる危険な症状と豊富な栄養効果を解説
 

栄養がたっぷり含まれている牡蠣は、うま味がしっかり感じられ、クリーミーな味わいが食欲をそそります。

そんな牡蠣を思わずたくさん食べてしまうなんてこともあるのではないでしょうか。

ですが栄養たっぷりの牡蠣でも食べ過ぎには十分に注意しなければなりません。

本記事では牡蠣は1日に何個まで食べていいのか、食べ過ぎで起こる危険な症状と栄養効果を解説します。

ぜひ最後まで見ていただけると嬉しいです。
 

1日に牡蠣は何個食べていいの?

 

1日に牡蠣を食べていい目安量は、6~8個が適切です。

 

1日の亜鉛の推奨量は成人男性の場合は約11mg、成人女性の場合は約8mgとされています。

牡蠣に含まれている亜鉛は1個20gにつき、約2.8mgが含まれています。

 

そのため、他の食事からも摂取するのを考え、牡蠣を楽しく味わうためにも、しっかりと適切な量を守るようにしましょう。

 

※参考サイト

亜鉛の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団


牡蠣の食べ過ぎに注意!過剰摂取によるデメリットを3つ紹介

 

栄養豊富で美味しい牡蠣はついつい食べ過ぎてしまいがちですよね。

どんなに栄養素が多く含まれている食品でも食べ過ぎてしまうと、思わぬ症状を引き起こしてしまう場合があります。

 

特に牡蠣には「亜鉛」「プリン体」など、過剰摂取してしまうと健康に影響を及ぼす栄養素も多く含まれています。

事前に知っておくことで、健康を守りながら長く牡蠣を食生活に取り入れられます。

 

ここでは、牡蠣を食べ過ぎた場合に起こりやすい亜鉛中毒、食中毒、痛風のリスクについて詳しく紹介します。

 

◇亜鉛中毒

 

牡蠣には亜鉛が多く含まれています。

過剰に摂取をしてしまうと下痢や吐き気といった消化器症状、頭痛や発熱といった神経や全身の症状を引き起こす場合があります。

 

1日に推奨している摂取量は成人男性の場合だと約11mg、成人女性の場合だと約8mgです。

その他の食事でも摂取するので、牡蠣を食べ過ぎてしまうと亜鉛中毒になるリスクが高くなってしまいます。

そのため、亜鉛の摂り過ぎには十分な注意が必要です。

 

※参考サイト

亜鉛|厚生労働省eJIM

亜鉛の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団

 

◇食中毒

 

牡蠣の食中毒で代表的なものは「ノロウイルス」によるものが多いです。

 

感染してしまう原因は、十分に加熱せずに生で食べてしまった場合やウィルスの付いた調理器具を使用してしまうなどにあります。

 

生食用の牡蠣であっても、必ずしも安全とは限らないため、鮮度のよいものを選ぶことが大切です。

牡蠣を安全に食べるには、鮮度の確認と十分な加熱が欠かせません。

特に加熱用の牡蠣は、指定の温度・時間でしっかり火を通すことが推奨されています。

 

また、牡蠣を扱う前後には必ず手を洗い、調理器具は毎回清潔に保つことで、食中毒やウイルス感染を防げる可能性が高まります。

 

※参考サイト

ノロウイルス(ウィルス)[Norovirus]|農林水産省

 

◇痛風

 

痛風は尿酸が増えて結晶が関節にたまり、激しい痛みが起こる病気です。

 

尿酸値が高くなる原因として、プリン体やアルコールの過剰摂取などがありますが、牡蠣にもプリン体が多く含まれています。

レバーやアンコウなどに比べるとプリン体は低めではありますが、1個100gの牡蠣であれば約184.6mgのプリン体が含まれています。

 

1個20gの牡蠣だと約37mgなので、5個食べてしまうと基準値を超えてしまいます。

 

牡蠣を食べるだけで痛風になるわけではありませんが、アルコールを飲まれる方や尿酸値が高い方は特に気を付けなければなりません。

適度な量の牡蠣を食べることをおすすめします。

 

※参考サイト

食品中のプリン体含量|高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版


牡蠣は「海のミルク」!牡蠣に含まれる栄養と効果を解説

 

牡蠣には豊富な栄養素がたっぷりと含まれており、「海のミルク」と呼ばれているほど健康的な食品です。

 

低カロリーで高タンパク質、体に必要なミネラル、ビタミンをバランスよく含んでおり、健康や美容、疲労回復などさまざまなメリットを手軽に取り入れられるのが魅力です。

 

ここでは牡蠣に含まれる栄養素と、その効果をしっかりと解説していきます。

◇牛乳よりも多い!「タンパク質」がたっぷり

 

牡蠣には体に必要な9種類のアミノ酸がすべて含まれています。

多種類のアミノ酸がバランスよく含まれているため、筋肉づくりや美容、疲労回復などにも役立つ良質な栄養素になります。

 

100gあたり約6.9gのタンパク質が含まれており、牛乳よりも多いのが特徴です。

効率よく、しかも良質なタンパク質を摂取できる点が牡蠣の大きな魅力といえます。

 

日常の健康維持だけではなく、筋力トレーニングやスポーツをする方にもおすすめの食品です。

 

※参考サイト

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年|文部科学省

 

◇ダイエットに嬉しい「低カロリー・低脂肪」

 

牡蠣は100gあたり約60kcalと低カロリーなのも嬉しいポイント。

 

糖質量も100gあたり約5gで、さらに脂質も肉類や牛乳より少ないため、ヘルシーでダイエット中の食事にも取り入れやすい食品です。

 

アレンジレシピとして、蒸して食べたり、オリーブオイルでソテーするのもおすすめです。

スープや鍋にするのもうま味が増し、野菜と一緒に食べるのもいいですね。

 

※参考サイト

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年|文部科学省

 

◇「タウリン」の豊富な栄養素

 

アミノ酸の一種である「タウリン」は、牡蠣に含まれるアミノ酸の中で最も多く含まれています。

 

牡蠣には100gあたり、約1,130mgのタウリンが含まれており、他の食品と比べると圧倒的です。

 

コレステロール値を下げたり、高血圧予防やむくみの予防・改善、便秘の解消など、さまざまな効果が期待できる栄養素です。

 

※参考サイト

牡蠣抽出物食品|公益財団法人日本健康・栄養食品協会

 

◇貧血予防に効果的な「鉄分」

 

鉄が不足するとヘモグロビンが作れず、酸素が体に行き渡らなくなり、貧血や体調不良を招きます。

 

牡蠣は100gあたり、鉄の含有量は約2.1mgなので、鉄分不足の方に効果的な食品のひとつです。

 

※参考サイト

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年|文部科学省

 

◇「ビタミンB12」と「葉酸」

 

「ビタミンB12」は主に赤血球の形成を助けることで貧血を予防する効果があります。

不足してしまうと、貧血やめまい、疲労感などの症状が起こりえます。

 

牡蠣100gあたりに約23mgの「ビタミンB12」が含まれており、体のエネルギー源としても重要な栄養素です。

「葉酸」は細胞の生成や再生を助けたり、動脈硬化を予防する効果があります。

 

牡蠣100gあたりの含有量は約39mgです。

ビタミンB12と葉酸を同時に摂取すると赤血球の生成が高まり、貧血予防にもつながります。

 

牡蠣はどちらの栄養素も血液をつくるサポートをしてくれる優秀な食品といえます。

 

※参考サイト

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年|文部科学省

 

◇大切なミネラル「亜鉛」

 

亜鉛は過剰摂取をしてしまうと亜鉛中毒になるリスクが高まります。

消化器症状や神経や全身の症状を引き起こす場合がありますが、健康を維持するうえでは欠かせない必須ミネラルです。

 

新陳代謝やエネルギー代謝の向上、生活習慣病の予防、さらには免疫力を高める効果もあります。

髪や肌、爪などの健康を保つ栄養素としても重要です。

 

※参考サイト

亜鉛|厚生労働省eJIM

亜鉛の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団


牡蠣を食べる時の3つの注意点

 

牡蠣を食べるときに「食中毒にならないか」と気になる方も多いのではないでしょうか?

 

よく加熱しないで牡蠣を多く食べてしまったり、体調がすぐれないときに食べてしまうと所億中毒のリスクも高くなってしまいます。

 

ここでは、牡蠣を安全に楽しく食べるために3つの注意点を紹介します。

 

◇加熱用の場合は火をしっかり通すこと

 

加熱用の牡蠣であっても、十分に加熱をされていないと食中毒になるリスクが高まります。

 

ノロウイルスの場合は中心部85~90℃で90秒以上の加熱をすれば、感染性が失われるとされています。

 

生食用の場合でも、必ずしも食中毒にならないわけではありません。

心配な方は一度加熱をしてから食べるのをおすすめします。

 

また、牡蠣料理では衛生管理が重要です。

使用したまな板や包丁はしっかり消毒し、牡蠣を洗った水が他の食材や器具に触れないよう注意することで、食中毒のリスクを防げます。

 

牡蠣を扱う前や後の手洗いもしっかりと行うようにしましょう。

 

※参考サイト

ノロウイルス(ウィルス)[Norovirus]|農林水産省

 

◇鮮度にこだわり安全なものを選ぶこと

 

鮮度が落ちた牡蠣は食中毒の原因となる菌が増殖している可能性があります。

 

そのため、生食用を食べる場合は規格基準をクリアした安全なものを選ぶようにしましょう。

 

産地の自治体が公開している水質検査や安全情報を事前に確認するのも大切です。

ご家庭で牡蠣を食べる場合は、新鮮なものを購入するのが重要です。

 

食べる前にしっかり水道水で洗うことや調理器具や手を清潔にしましょう。

さらにできるだけ早く食べることで、菌の繁殖を防ぎ、安全に牡蠣を楽しめます。

 

※栄養豊富で安全な牡蠣を楽しみたい方は、光栄水産の詳細ページをご覧ください

 

◇体調のすぐれない方は食中毒になるリスクが高まる

 

牡蠣を食べて食中毒になってしまった場合、免疫力の低下も考えられます。

 

不規則な生活や、体調がすぐれないときに牡蠣を食べると食中毒になるリスクが高くなってしまいます。

子どもや高齢者、妊娠中の方も免疫力が弱いため、十分に注意が必要です。


牡蠣を美味しく食べるコツを紹介

 

牡蠣をより美味しく、そして栄養素をしっかり摂るためには、ちょっとしたポイントを押さえておくのが大切です。

 

鮮度の見極めや相性のいい食材との組み合わせを知ることで、食中毒のリスクを減らしつつ、栄養の吸収力を高めて効率よく健康に役立てられます。

 

その結果、健康維持や疲労回復、美容効果など、牡蠣の持つメリットを最大に活かして食事を楽しむことができます。

 

ここでは、鮮度のよい牡蠣を見分けるコツや、相性のいい食材との組み合わせを紹介します。

 

◇つやがある牡蠣を選ぶ

 

むき牡蠣の場合、身につやがあり、弾力性があってふっくらとしている牡蠣を選ぶとよいでしょう。

身の縁にある黒い膜がしっかり盛り上がって縮んでいて、色が濃いものほど鮮度が高いサインです。

 

殻付きの牡蠣の場合は、殻がしっかり閉じていて、大きさに比べて重いものを選ぶと身がしっかりと詰まっています。

さらに牡蠣独特の香りがし、臭くないものを選ぶとよいでしょう。

 

牡蠣を選ぶ際は、以上の点を意識して見分けてみてください。

 

※栄養豊富で安全な牡蠣を楽しみたい方は、光栄水産の詳細ページをご覧ください


◇牡蠣とおすすめの組み合わせ

 

牡蠣と一緒に食べるとよいおすすめの食材のひとつがレモンです。

牡蠣に多く含まれている亜鉛や鉄分は、ビタミンCやクエン酸と一緒に摂ることで吸収率が高まります。

レモンを絞って食べれば、酸味が加わって味もさっぱりするうえに、栄養面でも効率よく吸収できます。

 

レモンの他に、ほうれん草も牡蠣とよく合う食材です。

ほうれん草にも豊富な鉄分や葉酸といった栄養素含まれており、栄養バランスを整えながらヘルシーに味わえます。

ほうれん草のほどよい苦味が牡蠣のほどよい甘みとマッチするので、奥行きある味わいを楽しめます。

 

※参考サイト

亜鉛欠乏症の診療指針2018|日本臨床栄養学会


◇まとめ

 

どんな食品でも食べ過ぎてしまっては、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

牡蠣には亜鉛やプリン体と栄養素が高いものの、過剰摂取してしまうことで逆効果につながる恐れも。

 

ですが、しっかり適切な量を守ればダイエットや美容効果、健康維持など日々の活力アップにつながるメリットを手にできます。

 

栄養豊富で美味しい牡蠣を、正しい方法で楽しみましょう。