届いた牡蠣、すぐに食べきれないときどうする?
通販で届いた新鮮な牡蠣。 箱を開けると、磯の香りとともに、ぷりっとした身が並んでいます。
「早く食べたいけど、今日は全部食べきれない…」 「せっかくの鮮度を落としたくない…」
そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
牡蠣は鮮度が命の食材です。 正しい保存方法を知っているかどうかで、おいしさが大きく変わります。
逆に言えば、正しく保存すれば、届いたときの鮮度をしっかりキープできるのです。
今回は、殻付き牡蠣とむき身牡蠣、それぞれの保存方法を詳しく解説します。
基本ルール「牡蠣は10℃以下で保存」
まず、すべての保存方法に共通する基本ルールがあります。
牡蠣は必ず10℃以下で保存してください。
牡蠣は生きている状態で届きます。 10℃以下の環境では、牡蠣は休眠状態になり、鮮度を保つことができます。
常温に放置すると、牡蠣が活動を始めてしまい、急速に鮮度が落ちます。 届いたらすぐに冷蔵庫へ入れることが大切です。
殻付き牡蠣の保存方法
冷蔵保存の場合
保存期間の目安 届いてから4〜5日以内
手順
- 届いた牡蠣を箱から出す
- 濡らした新聞紙やキッチンペーパーで牡蠣を包む
- 膨らんだ面(深い方)を下にして、平らな面を上に向ける
- 発泡スチロールや深めの容器に入れる
- 上から濡らした新聞紙をかぶせる
- 冷蔵庫の野菜室、または冷蔵室に保存
なぜ濡らした新聞紙で包むのか
牡蠣は乾燥に弱い生き物です。 冷蔵庫内は乾燥しやすいため、濡らした新聞紙で適度な湿度を保ちます。
ただし、水に浸けてはいけません。 海水と違う真水に浸けると、牡蠣が弱ってしまうからです。
なぜ膨らんだ面を下にするのか
牡蠣の身は、膨らんだ方の殻に入っています。 この面を下にすることで、牡蠣の体液(うま味成分)が流れ出るのを防ぎます。
【写真:正しい向きで保存された殻付き牡蠣】
冷凍保存の場合
保存期間の目安 約1ヶ月
手順
- 殻についた汚れを流水で軽く洗う
- 水気をキッチンペーパーでしっかり拭き取る
- 1個ずつラップで包む
- フリーザーバッグに入れ、空気を抜いて密封
- 冷凍庫へ
ポイント
殻付きのまま冷凍すると、解凍後も比較的風味が保たれます。 ただし、生食には向きません。 解凍後は必ず加熱調理してください。
むき身牡蠣の保存方法
冷蔵保存の場合
保存期間の目安 届いてから2〜3日以内
むき身は殻付きより傷みやすいため、早めに召し上がることをおすすめします。
手順
- パックのまま冷蔵庫へ入れる
- 開封後は清潔な容器に移し替える
- 牡蠣が浸る程度の塩水(海水程度の濃度3%)を入れる
- ラップをして冷蔵保存
なぜ塩水に浸けるのか
むき身牡蠣は、海水から出された状態です。 海水に近い塩水に浸けることで、牡蠣のストレスを軽減し、鮮度を保ちます。
真水に浸けると、浸透圧の関係で牡蠣が水を吸い、身が水っぽくなってしまいます。
冷凍保存の場合
保存期間の目安 約1ヶ月
手順(そのまま冷凍)
- 牡蠣の水気をキッチンペーパーで軽く拭く
- 1回分ずつ小分けにする
- フリーザーバッグに平らに並べる
- 空気を抜いて密封
- 金属トレーの上に置いて急速冷凍
手順(下処理してから冷凍)
- 牡蠣に片栗粉と塩を振りかける
- やさしく揉んで汚れを落とす
- 流水で洗い流す
- 水気をしっかり拭き取る
- 1回分ずつフリーザーバッグに入れる
- 空気を抜いて冷凍
下処理してから冷凍するメリット
解凍後すぐに調理できるため、時短になります。 また、臭みの原因となる汚れを事前に取り除けるので、よりおいしく仕上がります。
解凍方法で味が変わる
冷凍した牡蠣は、解凍方法によって食感や味が大きく変わります。
おすすめの解凍方法
①冷蔵庫でゆっくり解凍(最もおすすめ)
調理する6〜8時間前に冷蔵庫へ移します。 ゆっくり解凍することで、ドリップ(うま味を含んだ水分)の流出を最小限に抑えられます。
②流水解凍
急いでいるときに便利な方法です。 フリーザーバッグごと流水にあてます。 10〜15分程度で解凍できます。
ポイントは、水に直接触れさせないこと。 袋に入れたまま解凍することで、うま味の流出を防ぎます。
避けるべき解凍方法
❌常温放置
解凍が不均一になり、外側だけ傷んでしまう危険があります。 食中毒のリスクも高まるため、絶対に避けてください。
❌電子レンジ解凍
加熱ムラができやすく、一部だけ火が通ってしまいます。 食感も悪くなるため、おすすめしません。
解凍後の牡蠣を調理するコツ
冷凍した牡蠣は、生食には向きません。 必ず加熱調理してください。
解凍後におすすめの調理法を紹介します。
牡蠣フライ
冷凍牡蠣に最適な調理法です。 高温の油で揚げることで、外はサクサク、中はジューシーに仕上がります。
解凍後の水分をしっかり拭き取ってから衣をつけるのがポイントです。
牡蠣鍋・味噌汁
冷凍のまま鍋に入れてもOKです。 加熱しながら解凍されるため、手間がかかりません。
ただし、入れすぎると鍋の温度が下がるので、少しずつ加えましょう。
炒め物・パスタ
解凍した牡蠣をフライパンで炒めます。 ガーリックバター炒めや、トマトソースパスタと相性抜群です。
強火で手早く調理すると、身が縮みにくくなります。
グラタン・アヒージョ
解凍後、そのまま他の具材と一緒に調理できます。 オイルやソースと一緒に加熱することで、うま味が全体に広がります。
光栄水産の牡蠣が届いたら
光栄水産の牡蠣は、朝収穫したものをその日のうちに発送しています。 届いたときが最高の鮮度です。
だからこそ、届いたらすぐに適切な保存をすることが大切です。
殻付き牡蠣の場合
殻についた汚れはすでに取り除いてあるため、届いたらそのまま保存できます。 調理前に洗う手間も省けます。
むき身牡蠣の場合
専用の洗浄レーンで丁寧に処理されているため、衛生面も安心です。 パックのまま冷蔵庫へ入れてください。
届いてから最もおいしく食べられる期間は、殻付きで4〜5日、むき身で2〜3日が目安です。
できれば届いてすぐ、または翌日までに食べるのが一番。 それが難しい場合は、冷凍保存を活用しましょう。
よくある質問
Q. 届いた牡蠣の殻が少し開いていますが、大丈夫ですか?
生きている牡蠣は、呼吸のために殻を開閉することがあります。 軽く触ってみて、ゆっくり閉じれば問題ありません。
触っても閉じない場合は、死んでいる可能性があるため、避けた方が安全です。
Q. 冷凍した牡蠣を再冷凍しても大丈夫ですか?
一度解凍した牡蠣の再冷凍は避けてください。 品質が著しく低下し、食中毒のリスクも高まります。
解凍する際は、使う分だけ取り出すようにしましょう。
Q. 冷凍保存すると味は落ちますか?
正直に言えば、生の状態と比べると、多少の風味や食感の変化はあります。
しかし、正しい方法で冷凍・解凍すれば、十分においしく召し上がれます。 特に加熱調理する場合は、ほとんど気にならないレベルです。
大量に届いたときや、すぐに食べきれないときは、無理に傷ませるより冷凍保存を活用する方が賢明です。
まとめ
届いた牡蠣を最高の状態で楽しむために、正しい保存方法を知っておくことは大切です。
覚えておきたいポイント
- 基本は10℃以下で保存
- 殻付きは濡らした新聞紙で包み、膨らんだ面を下に
- むき身は塩水に浸けるか、早めに消費
- 冷凍保存は1ヶ月を目安に
- 解凍は冷蔵庫でゆっくりが一番
- 冷凍後は必ず加熱調理
光栄水産の牡蠣は、坂越湾の豊かな自然と、朝どれの鮮度が自慢です。 届いたその瞬間のおいしさを、ぜひ逃さないでください。
正しい保存方法を身につければ、いつでも最高の牡蠣を楽しめます。