加熱用牡蠣はなぜ生で食べてはいけないのか?

加熱用牡蠣を“生で食べてはいけない理由”とは?


▶ 違いは「鮮度」ではなく「処理と検査の方法」

牡蠣には「生食用」と「加熱用」がありますが、
見た目や鮮度ではなく、安全に食べるための処理内容がまったく異なります。


生食用牡蠣

・滅菌された指定海域で育成または浄化処理済み
・ノロウイルスや腸炎ビブリオなどの検査をクリア
・「生で安全に食べられる」ことを前提に出荷されています


加熱用牡蠣

・より栄養豊富な一般海域で育てられる
・浄化処理は行われていない、または短時間のみ
細菌やウイルスが残っている可能性があるため、生食はNG


▶ 「新鮮=生で食べられる」は誤解です

「水揚げされたばかりだから大丈夫」
「鮮度が良いから生でもいけるはず」
という考えは、食品衛生上とても危険です。

牡蠣は海水を大量に取り込む「ろ過生物」であり、
体内に海水中のウイルスや細菌が残っている可能性があります。
たとえ見た目がきれいでも、生で食べると食中毒のリスクが高くなります。


▶ 加熱調理が“おいしさ”と“安全”の両立

加熱用牡蠣は以下のような調理がおすすめです。

・牡蠣フライ
・グラタンやドリア
・鍋料理
・牡蠣の炊き込みごはん
・バター醤油炒め

**中までしっかり加熱(85℃以上で90秒以上)**することで、
ノロウイルスなどを確実に死滅させ、安全に美味しく楽しめます。


まとめ|生で食べたいなら「生食用」を選びましょう

種類 生で食べられるか 衛生処理
生食用牡蠣 滅菌・浄化・検査済み
加熱用牡蠣 × 処理なし・加熱前提

どんなに新鮮でも、加熱用牡蠣は必ず火を通してからお召し上がりください。
正しい知識で、安心して牡蠣を楽しんでいただけたら嬉しいです。