世界を旅する牡蠣グルメ ─ 各国で愛される“意外”な食べ方をご紹介

牡蠣といえば「ポン酢やレモンでさっぱり食べる」というイメージが強いかもしれません。ですが世界に目を向けると、驚きと発見に満ちた“ご当地ならではの食べ方”がたくさん存在します。今回は、そんな各国の牡蠣文化をグルメ目線でご紹介します。


フランス|赤ワインビネガー×エシャロットのヴィネグレット

牡蠣消費量世界トップクラスのフランスでは、レモンではなく「エシャロット+赤ワインビネガー」のソースが定番。ほどよい酸味と香味野菜の風味が牡蠣のミネラル感と絶妙にマッチし、白ワインやシャンパンとの相性も抜群です。シンプルなのに奥深い、“フレンチらしい”食べ方です。


アメリカ|焼き牡蠣にバターとチーズをたっぷり

アメリカ南部、特にニューオーリンズでは「チャールストン風焼き牡蠣」や「オイスター・ロックフェラー」が定番。バター、チーズ、ハーブ、パン粉などをのせてオーブンで焼くスタイルは、まるでグラタンのようなリッチさ。ビールや白ワインと合わせて、豪快に味わうのがアメリカ流です。


韓国|ピリ辛コチュジャン牡蠣でご飯がすすむ

韓国では生牡蠣をコチュジャン・酢・にんにく・ごま油で和えた「クルムチム(牡蠣の和え物)」が人気。ご飯のおかずやおつまみにも最適です。また、牡蠣入りのキムチ「クルキムチ」も冬の定番惣菜。日本ではあまり見かけないスタイルですが、クセになる味わいです。


タイ|牡蠣入り“お好み焼き”ホイトート

屋台グルメの宝庫タイでは、牡蠣入りの卵焼き「ホイトート」が人気。小粒の牡蠣と卵をカリッと焼き上げ、もやしと一緒に炒めてナンプラーで味付け。スイートチリソースを添えて食べるスタイルが一般的です。屋台の熱気とともに楽しむ、まさに“ローカルB級グルメ”の代表格です。


ベトナム|やさしい味わいの牡蠣粥「チャオ・ハウ」

ベトナムでは牡蠣入りのお粥「チャオ・ハウ」が朝食や軽食として親しまれています。あっさりした出汁に、牡蠣の旨味と生姜の香りがふわっと広がる滋味深い一杯。体にやさしく、ほっとする味わいです。日本のお茶漬けのような感覚で、胃にもやさしいメニューです。


牡蠣は世界共通の“ごちそう”

こうして見ると、牡蠣は国によってまったく違う表情を見せてくれます。それでもどの国でも共通するのは、「牡蠣=特別なごちそう」という意識。だからこそ、調味料や調理法にその国の文化が色濃く表れるのです。

ぜひご自宅でも、いろいろな国の牡蠣の食べ方を試してみてはいかがでしょうか?